どうも、L-Blendのゆういちろう(@yuichiroch)です。
2022年の現在、僕は2019年発売のOM-D E-M5 mark ⅲを導入しました。
発売から2年ほど経過した本機は価格もずいぶんとこなれてきたように思いますので、正直買い時かもしれません苦笑
OM-1という新型カメラも発売されたこともあり少しばかり旧世代化の雰囲気が漂っていますが、手頃にゲットできる機種ですのでお財布事情には嬉しい限りです笑
さて、今回の記事では僕のファーストインプレッションを含めたレビューとなります。
素人カメラファンの僕視点ですが素直に感じたところを書き連ねていますので、購入検討の一助になれば幸いです。
【外観】クラシカルでコンパクトなデザイン
他メーカーとの大きな違いであり、大きな魅力と言えるのが小さくてクラシカルなデザインにあると思います。
他メーカーとは一線を画すオリンパス機のデザインはカッコいいです。本当好み。
【左がOLYMPUS OM-D E-M5 mark3、右がSONY α7SⅢ】
フルサイズ機と比べるとボディの小ささも魅力的。二回りくらい違いますね。気軽に持ち歩ける素敵なサイズ感です。
付けているレンズはパナソニックの「LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.」
他メーカーのレンズとの組み合わせですが、バランスが良くて気に入っています。トータル重量は539gで、ペットボトル一本分くらいなのが嬉しいところ。
もちろん同じ焦点距離の「M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8」や「LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.」も似たサイズなので、どれを選んでも軽量に楽しめるのがいいですね。
プラボディ感がちょっと残念!
ちょっと面倒なことを言うと、カメラのボディって大まかに「プラスチック」を多く使っている場合と「マグネシウム合金」を採用している2パターンがあります。※細かくいうともっと違う場合があるかもしれないが…
上位クラスのカメラにマグネシウム合金を採用している場合が多いです。剛性・堅牢性に優れていたり、手に取った時のひんやり感やずっしりとした重さが信頼できたりラグジュアリーな心地を与えてくれます。
一方プラスチックボディは悪い意味で「軽量さがチープな印象を与えてしまっている」ように感じてしまいます。
そしてこのカメラ、E-M5 mark ⅲは残念なことにプラスチックボディを採用。
先代機E-M5 markⅱはマグネシウム合金ボディだっただけに、なんとなくダウングレード感を抱いてしまいますから輪を掛けてガッカリな印象です。
↑先代のE-M5 markⅱ。実はだいぶ前に使っていました。
軽量化に寄与している側面はあるかと思いますが、プラボディのチープな感覚とトレードオフができるのかは少し微妙。
軽いことは喜ばしいですが、E-M5 markⅱの重量が約469g(バッテリー等込み)なため、そんなに変わらないじゃん!という印象。軽量化の恩恵はイマイチです。
E-M5 markⅱのサイズ感
さて、前述で少しサイズについて記載しましたが、実数値は以下の通り。
OLYMPUS E-M5 mark ⅲ | |
大きさ | 125.3mm(W)×85.2mm(H)×49.7mm(D) |
質量 | 約414g(充電池・メモリーカード含む、アイカップなし) |
最近のトレンドなのか、各メーカー共にカメラの巨大化が進んでいるように感じますが、このE-M5 markⅲはとてもコンパクトですね。
プラボディにしてまで軽量化を図ることが良いとは思えませんけど(軽量化以外にプラボディを採用したポイントはあっただろうけど…苦笑)、とにかく軽い製品というのは最近少しずつ減ってきたように感じていますので、このようなコンセプトの製品があるのは好ましいです。
軽量なレンズと組み合わせると1インチコンデジと大差のない使用感を得られそうですし、撮影の幅や手軽さが訴求力のあるポイントなのかなと感じています。
【中身】僕が気になるスペックをまとめてみた!
形式 | M4/3規格準拠のレンズ交換式カメラ |
画素数 | 有効画素数2037万画素 |
防塵対応 | スーパーソニックウェーブフィルター |
手ぶれ補正 | センサーシフト式5軸手ぶれ補正 |
手ぶれ補正効果 | 5.5段、シンクロ手ぶれ補正時6.5段 |
シンクロ手ぶれ補正対応レンズ | M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO |
ファインダー | アイレベル式OLEDビューファインダー、約236万ドット |
モニター | 3.0型バリアングルモニター、約104万ドット |
フォーカス | 121点(クロスタイプ位相差AF、コントラストAF) |
シャッター | メカ1/8000、電子1/32000〜60秒 |
連写 | メカ:約10コマ/秒、電子AFS時:約30コマ/秒 |
ハイレゾショット | 50M画素相当、25M画素相当 |
動画 | [MOV]C4K 24p IPB 約237Mbps |
[MOV]4K 30/25/24p IPB 約102Mbps | |
動画記録時間制限 | 約29分 |
入力端子 | USB microB / Ø2.5ミニジャック |
HDMI(タイプD) | |
Ø3.5ステレオミニジャック | |
バッテリー | BLS-50 |
動作環境 | -10℃~+40℃(動作時)、-20℃~+60℃(保存時) |
上位機種にE-M1、下位機種にE-M10とあるため、このカメラはミドルクラスに位置する製品だと思います。スペックを見るとビシッと十分に、高性能な内容が詰め込まれていますね。
上位機種であるE-M1 markⅱの性能を多く搭載していますので、パワフルな撮影もできそうな頼もしい製品です。
しかし、端子類は少し微妙。
USBがタイプCでないのは非常に残念です。
2019年発売の製品なのに、いまだにMicroBを採用するのはナンセンスです。
あとHDMIもタイプDは使いづらい。というかタイプDなら使おうという気持ちになれないというのが個人評。
フルサイズのHDMI端子を採用するか、それができないならそもそも搭載しなくていいかなと考えてしまいます。
後継機に期待ですね。
【撮ってみた】手ぶれ補正が嬉しい!失敗写真が少ないかも!?
カメラを下に構え、バリアングルモニターを使いなんとなく確認しながら撮影。横着なので片手で適当にシャッターを切った一枚ですが、ブレずに撮れました。露出時間は1/100秒。ちょっと斜めってるのが気になるけど、まぁいいや。
クラシカルなカメラが店内に置いてある喫茶店に行きました。インテリアとしてぶら下がってるカメラがいい雰囲気を醸し出してます。
25mm F1.7で撮影。開放で撮ったけど程よいボケでいい感じ。
アートフィルターを使わず普通に撮ってもいい感じです。
ラフモノクロームで撮影。
さて、久々にマイクロフォーサーズを使いましたが、オリンパスらしい色合いが面白いですね。
上記写真はアートフィルターを使ったものが含まれてます。コロコロと色合いを変えて被写体や情景の「雰囲気」を想像するのが楽しいです。
2000万画素はハンドリングもよく「ちょうどいい」といった印象。
僕は大きくプリントすることはないですし、多少のトリミングにも対応できるサイズだと思うのでいい感じです。特にブログとかSNS程度であれば全然いいですね。
【撮ってみた②】OM-D Movieはどんな感じ??
動画専用ピクチャーモード「ムービーFlat」が搭載されています。DaVinci ResolveでカレーグレーディングをするためのLUTファイルがあるので試してみました。
下の映像はE-M5 markⅲの紹介動画です。動画内でムービーFlatを使ったシーンがあります。
動画についてはまだまだ少ししか触れていませんが、ある程度好みのカラーになるかなといった印象です。とはいえ普段使っているα7SⅢと比べるとやや力不足というか、まぁ結構力不足ですね。比べる相手が良くないです苦笑
Log撮影もできないので、より凝った絵作りをしたい場合はますますこのカメラじゃないですね。それこそマイクロフォーサーズであればパナソニックのGHシリーズが扱いやすそうです。
フレームレートとか、ビットレートとか諸々…
記録形式はMOV、4K動画にフォーカスした場合、E-M5 markⅲのスペックは以下の通りです。
4096×2160(C4K) / 24p / IPB(約237Mbps) |
3840×2160(4K) / 30p、25p、24p / IPB(約102Mbps) |
僕は普段ソニーのα7SⅢを使っていて(α7SⅢの記事はこちら!)、4K60p撮影では45Mbpsという比較的軽いファイルサイズで撮影をしています。
データ管理がとても楽で気に入っているのですが、E-M5 markⅲでは30pまでしか撮れず、しかも下限は102Mbpsです。
もちろんα7SⅢでは高ビットレートでの撮影もできるため、E-M5 markⅲと比べると設定の自由度が全然違う印象です。
比べる相手が良くないのかもしれませんが、「あまり動画に注力していない製品」という印象を受けました。
以下、SONY α7SⅢの4K動画の撮影モードです。
(XAVC HS 4K)3840 x 2160 (4:2:0, 10bit) / 120p(200Mbps) / 60p(150/75/45Mbps) |
(XAVC HS 4K)3840 x 2160 (4:2:0, 10bit) / 24p (100/50/30Mbps) |
(XAVC HS 4K)3840 x 2160 (4:2:2, 10bit) / 120p (280Mbps) / 60p (200/100Mbps) |
(XAVC HS 4K)3840 x 2160 (4:2:2, 10bit) / 24p (100/50Mbps) |
(XAVC S 4K)3840 x 2160 (4:2:0, 8bit) / 120p (200Mbps) / 60p (150Mbps) |
(XAVC S 4K)3840 x 2160 (4:2:0, 8bit) / 30p (100/60Mbps) / 24p (100/60Mbps) |
(XAVC S 4K)3840 x 2160 (4:2:2, 10bit) / 120p (280Mbps) / 60p (200Mbps) |
(XAVC S 4K)3840 x 2160 (4:2:2, 10bit) / 30p (140Mbps) / 24p (100Mbps) |
(XAVC S-I 4K)3840 x 2160 (4:2:2, 10bit) / 60p (600Mbps) / 30p (300Mbps) |
(XAVC S-I 4K)3840 x 2160 (4:2:2, 10bit) / 24p (240Mbps) |
動画に注力している製品なだけあって設定が豊富ですね苦笑
また、上位機種であるE-M1シリーズの動画スペックをみても、SONY αやPanasonicのGHシリーズより弱いイメージがあります。
総じてオリンパスのカメラは動画を得意としている感じではなさそうですね。
【操作性】UIとか、ボタン配列とか、レスポンスとか
うーん、あんまり使いやすくはないかなーと言うのが第一印象です苦笑
慣れていないのもありますが、使いたい機能がどこの階層にあるのかがイマイチ掴めていないです。
またボタン配列についても同様にイマイチ。普段α7SⅢのような少々大柄なカメラを使っている分、ボタンの位置やファンクションボタンの割り振りに苦戦しています。
特にα7SⅢとの違いがゴミ箱ボタンと再生ボタンの位置。E-M5 markⅢと逆なんですよね。こればかりはいつまで経ってもなれなさそうな予感。
各種ボタンのレスポンス、反応速度については、やはりいわゆる上位クラスの製品の方が良い印象です。
ミドルクラスの機体に求めることじゃないのかもしれませんが、より価格的に上位の製品の方が、テンポ良く反応しているのかな?なんて感じしまいます。上手く活字にできないんですけど、0.5テンポ遅いというか、なんかサクサク感がないような。感覚的な話で申し訳ないですが、そんな感じ苦笑
ミドル機っぽいファインダーとモニター
スペックの項目にて上述していますが、約236万ドットのファインダーと、3.0型約104万ドットのバリアングルモニターは、正直特出した性能ではない印象です。
「心躍るような体験」ができるほど綺麗さだったり精細さを感じたりすことはないです。
現行のハイクラスの製品は500万ドットを超えるファインダーや、より高品質なモニターを採用しているため、どうしても見劣ってしまうというか価格なりだから仕方ないかと感じてしまいますね。
使っていて不便に思うことはないので、ミドルクラス程度だなーというテンションの上がらない気分にはなるかもしれません。
【まとめ】クラシカル、コンパクト、リーズナブルを求める方に…
僕が感じた「良いところ/微妙なところ」を以下に箇条書きにまとめます。
・プラスチックボディはテンションが上がらない |
・クラシカルでかっこいいボディデザインは好き |
・シルバーを選んでめっちゃ気に入ったけど、ブラックボディもまたかっこいい |
・僕にとって2000万画素はハンドリング良好に感じた |
・強力な手ぶれ補正は神。ピタっと止まるのはフルサイズでは体験しにくいかも |
・Vlogにちょうどいい大きさ。コンデジ感覚で楽しめる |
・ミドルクラスとして十分な性能 |
・価格が落ち着いてきたためリーズナブルな印象もある |
・2022年時点でも現行機ではあるが、少々前世代的な印象も受ける → 端子類や動画性能など |
良い悪いも混在する印象は受けましたが、全体的には価格も中身も程よくちょうどいい感じがしました。
これからカメラを始めたい方の最初に一台にいいかもしれませんし、上位クラスのカメラをお持ちの方のサブカメラとしても有用性がありそうです。
またマイクロフォーサーズ規格のカメラでもあるので、レンズを含めてとても軽量に楽しむことができるのもメリットですね。
上位クラスのカメラ性能を一部有しながら、これだけコンパクトに収まっているのは大いに魅力的です。
尖った性能はない分使いやすいですし、めちゃくちゃ高価なカメラでもないですから多くの方にオススメできる良いカメラという印象でした。